pannacotta_yamamotoの映画紹介

趣味で映画の感想を書いています

孤独な夜に観たい映画5選

孤独な夜、独りだと感じてしまった時は少しゆったりと、部屋の灯りを消して、暖かい飲み物や好きなお酒と一緒にポップコーンでも食べて。夜更かしなんかしちゃって。頑張りすぎてしまう貴方を甘やかせてあげて。

お気に入りの空間で貴方の落ち着く場所で。ぜひ観てもらいたい映画をご紹介します。

 

アバウト・ア・ボーイ

父が残した印税収入で自由気ままに暮らす38歳の男ウィル。ウィルは自分を孤島に例え、人と深い関わりを持たず、楽しく過ごしていた。

ウィルはある経験から、シングルマザーが女遊びの相手として最適だと思い、シングルペアレントの集会に潜り込む。それがきっかけで、シングルマザーのフィオナの息子であるマーカスと出会う。

マーカスは、精神的に不安定なフィオナを心配し、ウィルとくっつけることでフィオナを助けようと考え、中学生なりに画策する。ウィルは始め、毎日家に訪ねてくるマーカスを鬱陶しく思っていたが、だんだんとマーカスと過ごす時間を楽しむようになる。

マーカスとの交流を通じて他人に心を開くようになったウィルは、真剣な恋愛に挑むが、自分の不甲斐なさから上手くいかずに悩む。そして、フィオナの精神状態が悪化し、マーカスは母の問題で苦しんでいた。

良し悪しはさておき・・・。各登場人物に確固たる生き方というものがあって、お互いに関わりを持つことによってその固さにすこーしづつ柔らかさが生じ始める。

自己中心的だった主人公が、徐々に人のために何かを施すことの喜びを知っていく。

安心と信頼のヒューグランドパワーによっても観やすくなっています。

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サイドウェイ

作家を目指す中学校教師のマイルズは、結婚を控えた親友ジャックを連れてカリフォルニアへ車を走らせる。

ワイナリー巡りとゴルフをしながら、男2人でゆっくり休暇を過ごす予定を立てたマイルズだったが、プレイボーイのジャックは、結婚前に女遊びをしようとマイルズの計画をかき回す。

2人は、現地で働く女性マヤとステファニーと仲良くなり、楽しいバカンスを過ごす。数年前の離婚から立ち直れなかったマイルズも、少しずつマヤに対して積極的になっていく。

しかし、マイルズはうっかりジャックが結婚前だという事情をマヤにバラしてしまう。

主人公二人が脇道にそれながらも、それぞれの幸せを探る。違った意味でどちらもダメダメな男たちが自分探しをする愛おしいロードムービー

ハング・オーバーなみの中年男2人の馬鹿騒ぎは、カリフォルニア一周の楽しさとワインに纏わる蘊蓄に彩られながら、中年男故の哀愁に満ちている。出会いと別れを繰り返しながら、それでも人は生きていく。

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ヤング≒アダルト

主人公メイビスは、都会の高層マンションの一室に住み、孤独に執筆活動を続ける37歳のライター。

高校時代は誰もが憧れるスクールカーストトップに君臨していたメイビスは、その当時付き合っていた元カレのバディから、出産パーティーの招待メールを受け取る。

都会での孤独感に苛まれたメイビスは、その元カレを彼の妻から奪ってよりを戻そうと考え、長らく戻っていなかった地元に久々に帰る。

理想と現実

虚像と実像

近年特にこの二つの距離に戸惑いを覚え、もがき苦しみ、足元を掬われる人が多いのではないか。届かない境地になんとか触れてみようと、背の丈以上に振る舞ってみたりしてしまう。

適当に生きてきて仕事もそれなり。彼女程ではないがスペックに対し幸福度は低いと感じる日々。でもまだまだ走れる。変化しないよりかはマシという最後のメッセージが後押ししてくれました。

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シングルマン

愛するジムに先立たれた大学教授のジョージは、彼の死から立ち直れず、ずっと孤独で満たされない日々を送っている。

そんな日々に終止符を打つべく、彼は自殺を決意する。朝目覚め、いつもと同じように生活しながら、着々と身辺整理を行い、自殺に使う拳銃の準備をする。

だが、最後の講義のあと、ジョージの熱弁に心打たれた学生ケニーがジョージに話しかけて来る。

 1962年、同性愛が今以上に認められていなかった時代、それを知られることは恐怖以外の何物でもなかった。
同性愛者は価値の転倒を恐れる異性愛者によって、差別の対象と見做されていたからだ。
だから同性愛者は相手が自分と同じ性的指向を持っているかを見極めるため、慎重に判断しなければならなかった。
「目は口ほどに物を言う」や「目は心の窓」と言われるように、目には隠し切れない真実が映る。

大学教授のジョージは最後の講義でいつにも増して熱弁を振るう。
それに感化された教え子のケニー(ニコラス・ホルト)はジョージにアプローチする。
二人は言葉以上に目で語り合う。
新しい恋の予感。
世界が色づいている間に最期を迎えられるのは幸せなことなのではないだろうか。

無理に評価をつけたくない一作。

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マンチェスター・バイ・ザ・シー

ただ人生が終わるのを待っているかのように、無気力に生きる主人公リー。彼は自分の過失から、大きな事故を過去に経験し、そこから立ち直れずに生きている。

リーの兄ジョーの死をきっかけに、ジョーは避けていた地元に戻り、そこで目を背けてきた人間関係に再び向き合うことになる。

ジョーの遺言により、リーは甥っ子の後見人に指名されしまう。リーは戸惑いながらも、甥っ子と過ごすことになる。

「乗り越えられない」という主人公の進んでゆく将来は、ハッピーエンドを期待している人には素っ頓狂な選択に見えるかもしれない。
「乗り越える」ことは必ずしも是ではないのかもしれない。囚人が監獄にいるように、修道僧が修道院にいるように、主人公が「乗り越えられない」ままに世捨て人の様な生活を送るのは、それがリーなりの子供たちへの態度・姿勢だからなのです。まるで罪を贖うかの様な質素で滅私な生活をこれからも送ることこそが、彼のこれまでとの向き合い方そのもの。
私は鑑賞しながらふと、『恩讐の彼方に』を思い出しました。しかしスッキリとした読了感をもたらすハッピーエンドは、そうそうない。このように「進む人は進み」「向き合う人は向き合い」それぞれが尊重してゆくことこそが現実において大事な点であることを教えてくれているような気がした。

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お気に入りの一作が見つかり、明日もあなたがあなたらしく生きれますように。